
コラム
月経痛が年々つらくなる方へ|子宮内膜症の症状と再発リスク
「最近、生理のたびに痛みが強くなってきた」「市販の鎮痛薬が効かなくなってきた」
そんな悩みを抱える方は、子宮内膜症の可能性があります。
子宮内膜症は、近年生理のある女性の約10人に1人がかかるとされる身近な婦人科疾患です。強い月経痛や下腹部痛、不妊などの症状を引き起こし、放置すると日常生活に支障をきたすこともあります。
今回は、子宮内膜症の症状や原因、治療方法など、説明していきます。思いあたる症状がある方は、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
子宮内膜症とは?
子宮内膜症は、本来子宮の内側にあるべき子宮内膜組織が、卵巣や腹膜など子宮以外の場所に発生・増殖する疾患です。
良性の病気ではありますが、体の中で「不要な出血」が繰り返されるため、痛みや炎症、癒着(ゆちゃく)などの原因となります。
特に20代~40代の女性に多く、現代の晩産化や少子化とも関連して発症が増えています。
症状をコントロールしながら、閉経まで上手につきあっていく必要がある慢性疾患です。
月経痛だけじゃない?主な症状と現れ方
子宮内膜症で最も多いのが、月経のたびに悪化する強い生理痛です。「鎮痛薬が効かない」「寝込んでしまうほど痛い」といった訴えも少なくありません。
さらに進行すると、以下のような症状が現れることもあります。
- 腰痛や下腹部痛
- 排便時の痛み
- 性交時の痛み
- 不妊(卵管の癒着や卵巣機能の低下が原因)
症状の程度には個人差がありますが、「月経のたびに症状が強くなっていく」と感じる方は、早めの婦人科受診をお勧めします。
どうして起こるの?子宮内膜症の原因と背景
子宮内膜症のはっきりとした原因はまだ解明されていませんが、現在もっとも有力とされているのが「月経血の腹腔内逆流説」です。
通常、月経血は腟から体外へ排出されますが、一部が卵管を通って腹腔内に逆流することがあります。
この逆流した子宮内膜組織が体内に残り、増殖・炎症を起こすと考えられています。
この逆流自体は生理的な現象ですが、以下のような傾向があると発症リスクが高くなるとされています。
- 初経年齢が早い
- 月経周期が短い(回数が多い)
- 妊娠・出産の回数が少ない
こうした月経環境の変化が、現代女性の発症増加にもつながっていると考えられています。
治療はどう進める?薬物療法と手術の選択肢
子宮内膜症の治療は、症状の重さや病変の広がり、年齢、妊娠の希望などを総合的に判断して進められます。基本的には「薬物療法」と「手術療法」の2つが柱となります。
まず初期の治療として多く用いられるのが薬物療法です。痛みに対しては鎮痛剤を使用し、症状の緩和を図ります。より本格的な治療としては、ホルモンの働きをコントロールする低用量ピルやプロゲスチン製剤、GnRHアンタゴニストなどが処方されます。
これらは月経を抑えることで病変の活動を抑制し、症状の改善を目指します。
薬物療法では十分な効果が得られない場合や、病変が大きい・悪性の可能性がある・不妊の原因となっているといったケースでは、手術が選択肢となります。
妊娠を希望される方には、病巣だけを丁寧に切除し、子宮や卵巣をできるだけ残す方針をとります。反対に、妊娠を希望しない場合は、子宮や卵巣、卵管を含めた広範囲の摘出を検討することもあります。
再発の可能性も考慮しながら、長期的な視点で治療を進めていきます。
「いつもの生理痛」で済ませないために
子宮内膜症は、年々悪化する月経痛や不妊、さまざまな痛みを引き起こすだけでなく、再発リスクも高いため閉経まで長いお付き合いが必要な疾患です。
早期発見と適切な治療、そして信頼できる医療機関での継続的な治療で、症状のコントロールや将来の妊娠も目指すことができます。
月経痛や下腹部の不調に「これくらい普通」と我慢せず、ぜひ一度、当院までご相談ください。
症状やライフプラン、ご不安な気持ちを丁寧にお伺いし、定期的な検査(エコー、MRI、腫瘍マーカーなど)や必要に応じて高次医療機関とも連携しながら、患者様一人ひとりに合った治療法をご提案していきます。
【熊本市南区で女性の健康に寄り添う「前田産婦人科」】
前田産婦人科は熊本市南区で30年以上にわたり、地域に根ざした医療を提供してきました。
産科・婦人科両方に対応し、妊娠・出産はもちろん、月経トラブル、感染症、性病検査、更年期の相談、医療脱毛まで多岐にわたる女性の悩みに丁寧に向き合っています。
患者様お一人おひとりの症状や生活背景を大切に、無理のない治療を一緒に考えていきます。
院内では、日本産婦人科医会ガイドラインに沿った安全な自然分娩体制や、必要に応じた高度検査への対応も整っています。
初めての婦人科受診で不安な方も、どうぞ安心してご相談ください。
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